考える、だから行動する

火の国の小さな犬、バンジェルは、自分が取り組んでいることが本当に物事を変えられるかもしれないという希望と、社会の仕組みの惰性があまりにも強いのではないかという不安の間で揺れていた。

けれども、彼にはひとつ、確信していることがあった。考える人たちが行動しなければ、結局、何も変わらないということだ

避けられないこともあった。それは確かだった。

地球の資源には限りがある。それは物理的な現実だった。

けれども、その資源がどのように利用され、そして世界中の人々にどのように分配されるのかということは、避けられないものではなかった。

だから、人々が感じている格差も、決して避けられないものではなかった。

けれども、一人の人間という規模では、それがそう見えてしまうこともあった。なぜなら、大きな集団の動きが持つ力は、一見すると変えることなど不可能に思えたからだ。

それでも、何世代もかけて姿を現していく小さな種のように、バンジェルは、個人の責任を未来のための行動だと考えていた。

行動することが必ずしも自分を幸せにするわけでも、今生きている世界を変えるわけでもないとしても、それは長い目で見れば、起こりうる結果をもたらす。

だから、行動するということは、未来に賭けることなのだ

共有したいですか?


コメント

コメントを残す


最新の物語

  • 大義名分

    大義名分

    七つのカタチは、ある一つのことを理解していた。どのエスパーも、生まれながらにして世界やその歴史、そしてその悲劇についての知識を持って生まれてくるわけではない。 時には自分たちだけに任されてしまう若者た…

    続きを読む

  • 抜山蓋世

    抜山蓋世

    今日のケンコ、健康のカタチによる授業では、身体の強さと心の強さのつながりについて話し合われていました。 少し驚いた若いエスパーが尋ねました。「その二つには関係があるのですか?よく分かりません…」 ケン…

    続きを読む

  • 本末転倒

    本末転倒

    魔法が王のように支配し、すべてが可能に見えた世界で、それでも本来大切であるはずの優先順位は、長い間わきに置かれていました。それは自ら望んでそうしたわけではありません。けれどもただ、明晰さ、謙虚さ、そし…

    続きを読む

  • 残酷非道

    残酷非道

    歴史は、人間が他の人間に対してどれほど残虐な行為をしてきたかを、何度も示してきました。 皮肉なことに、AIの時代において、同じ人間たちが人類の偉大さを称え、AIは決して感情や気持ちを持つことはできない…

    続きを読む

  • 道聴塗説

    道聴塗説

    「人は一日でまったく別の存在に変わるわけではありません。五つのエレメントの間に続いた長年の争いも、一瞬で完全に解決するものではありません。それでも、すべての者のための共通の基盤が築かれた今、根拠のない…

    続きを読む

  • 一喜一憂

    一喜一憂

    アトマが誕生し、バランスの象徴となってから、エスパーたちは一つのことを理解していた。真のバランスとは、まっすぐで常に安定した一本の線の中にあるのではなく、海の波のように寄せては返す揺れ動きの結果として…

    続きを読む

  • 温故知新

    温故知新

    過去を変えることはできなくても、少なくともそこから学び、同じ過ちを繰り返さない未来をつくることはできる。それは One Daily Tale の「時間」のセクションで語られていた原則の一つだった。 も…

    続きを読む

  • 率先垂範

    率先垂範

    七つのカタチは、ひとつの大切なことを理解していました。これまで絶えず争い続けていた五つのエレメントが、ついに本当の永続的な平和へとたどり着くためには、すべての者が基盤として頼ることのできる共通の土台を…

    続きを読む