考える、だから行動する

火の国の小さな犬、バンジェルは、自分が取り組んでいることが本当に物事を変えられるかもしれないという希望と、社会の仕組みの惰性があまりにも強いのではないかという不安の間で揺れていた。

けれども、彼にはひとつ、確信していることがあった。考える人たちが行動しなければ、結局、何も変わらないということだ

避けられないこともあった。それは確かだった。

地球の資源には限りがある。それは物理的な現実だった。

けれども、その資源がどのように利用され、そして世界中の人々にどのように分配されるのかということは、避けられないものではなかった。

だから、人々が感じている格差も、決して避けられないものではなかった。

けれども、一人の人間という規模では、それがそう見えてしまうこともあった。なぜなら、大きな集団の動きが持つ力は、一見すると変えることなど不可能に思えたからだ。

それでも、何世代もかけて姿を現していく小さな種のように、バンジェルは、個人の責任を未来のための行動だと考えていた。

行動することが必ずしも自分を幸せにするわけでも、今生きている世界を変えるわけでもないとしても、それは長い目で見れば、起こりうる結果をもたらす。

だから、行動するということは、未来に賭けることなのだ

共有したいですか?


コメント

コメントを残す


最新の物語

  • 櫛風沐雨

    櫛風沐雨

    エスペリアは、私たちが知る平和と調和の世界へと、一日で、あるいは容易に到達したわけではなかった。すべてのエスパーが困難を経験しなければならなかったが、混沌の戦争の終結は、ついに真の平和を皆で願う気持ち…

    続きを読む

  • 風光明媚

    風光明媚

    大地の偉大なるエレメントであるケンコは、水の偉大なるエレメントであるヴァティ、そして風の偉大なるエレメントであるグルミンとよく共に働いていた。 この三人は、自然が守られ、その大切さがエスペリアにおいて…

    続きを読む

  • 心機一転

    心機一転

    平和が支配する世界を築こうとすることは、決して簡単な使命ではなかった。考慮すべきことは数多くあったが、七つの形は、柔軟性が重要な焦点であり続けるべきだという点で一致していた。 なぜなら、柔軟性はコミュ…

    続きを読む

  • 謹厳実直

    謹厳実直

    風のエレメントは、他のエレメントよりも、他者との関わりに重きを置いていた。もちろん、火や水といった別のエレメントであっても、この性質に傾くことはできたが、風のエスパーたちはそれに最も自然な親和性を持っ…

    続きを読む

  • 意味深長

    意味深長

    エスペリアの大図書館では、多くの議論が行われていた。そこは、五つの元素のエスパーたちが集い、互いに語り合い、考えや意見を交換できる場所だった。 異なる背景を持つ者たちが集まることで議論はとても興味深い…

    続きを読む

  • 栄枯盛衰

    栄枯盛衰

    久しぶりに、グルコと彼女の小さなカモノハシの仲間、シンバに目を向ける時が来た。 彼らは地球の人間社会を研究しながら、その発展に驚き、衝撃を受けていた。 「どうしてこれらの生き物は、時にはこんなにも素晴…

    続きを読む

  • 一朝一夕

    一朝一夕

    スターダストの発見はエスペリアにとって大きな前進だったが、まだやるべきことは多く残っていた。 実際、いまだにそれを信じられず、自分の内に制御できないシャドウを抱えているという事実を受け入れられないエス…

    続きを読む

  • 渾然一体

    渾然一体

    エスパーたちによるスターダストの発見は、七つの形に導かれた新たな平和の時代の始まりとなった。 スターダストは、五つの元素が溶け合い、ひとつの全体となることを示す完璧な例だった。 それについて書くことを…

    続きを読む