責任を果たす

できる限り自分の決断に大切な人たちを巻き込まないようにするため、ツルコは彼らとの縁を断つことが最善の方法だと考えた。

そして彼は、何の痕跡も残さず姿を消すことを決意した。

彼は、自らの研究を諦めることなど到底できなかった。それは、エスペリアに今なお生きるすべての種――エスパーたちだけでなく、まだ知られていない種族や生き物、そして自然とその生態系全体にとって欠かせないものだったからである。

彼は現代文明がもたらす本当の影響を理解していた。そして、それが未来の世代に何を意味するのかを知った今、もはや目を背けることなどできなかった。

風のエレメントの国には、すべての者へ想いを届けられる魔法があった。それこそが解決策かもしれない、と彼は思った。

「もし私の研究のメッセージを皆に届けることができれば、まだ未来を変えることはできる……」

そこへ向かうための小さな舟へ歩いていたそのとき、聞き覚えのある声が響いた。

「本当にばかなんだから!」

それは、彼が何をしようとしているのかを見抜いていたマコだった。

二人が抱き合うと、安堵の気持ちが込み上げ、彼女の頬を一筋の涙が静かに伝った。

しかし二人にとって不運なことに、タセキの軍勢はすでに二人の後を追っており、捕らえる好機を静かにうかがっていた。

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