集団としての責任

望むと望まざるとにかかわらず、新たに生まれたエスパーは皆、ひとつの全体の一部だった。家族、氏族、エレメントの地域、そしてエスパーという文明全体の一部だった……

ごく最近まで、異なるエレメントのエスパー同士が、互いに意思を通わせようとさえすることは、考えられないことだった。

見た目や習慣が異なり、それぞれが自分たちの言葉を話しているというだけの理由で、彼らは皆、互いを野蛮人と呼んでいた。

カオス戦争以前の世界は、異なる地域同士の非常にもろい協定によって成り立っており、それは集団としての信頼の上に築かれていた。

それでも、偏見が消えたわけではなかった。それどころか、緊張はますます頻繁に、そして激しくなっていた。

文明全体の規模での集団としての責任が、自然との均衡を保つために必要となっていた。自然の資源は彼らの文明にとって欠かせないものであり、そして、すべての人々の平和を守るためにも必要だった。

しかし、彼らの文明の複雑さは、あまりにも重い仕組みの硬直性を生み出しており、それを素早く変えることは難しかった。

その一方で、魔法を使うことが惑星の生態系に及ぼす影響は、一刻も早く行動することを求めていた。

一部のエスパーたちは、十分な数の人々が個人としての責任を引き受ければ、彼らが待ち望んでいた集団としての責任を生み出せるのではないかと考えていた。

この考えは、One Daily Taleの柱のひとつとなっていく……

共有したいですか?


コメント

コメントを残す


最新の物語

  • 興味津津

    興味津津

    エスペリアの大図書館では、意志のカタチであるファヤが主導する講演会が開かれていた。 火の小さな犬であるバンジェルは、偶然そこを通りかかり、中をのぞいてみた。 彼はファヤが次のように語るのを耳にした。 …

    続きを読む

  • 希望を持ち続ける

    希望を持ち続ける

    小さなレッサーパンダの仲間であるジョリコは、健康の大切さを理解するようになっていた。それは身体的な健康だけでなく、心の健康についても同じだった。 彼は少しずつ、長年にわたって自分をむしばんできた依存症…

    続きを読む

  • 現実認識

    現実認識

    小さな電気ロボットのロボカは、この惑星のエスパーたちの一般的な考え方を最もよく表している存在だった。 エスペリア中で魔法によって生み出された娯楽や新しいメディアに完全に夢中になっていたロボカには、もは…

    続きを読む

  • 意思疎通

    意思疎通

    いつものように、チャチャはエスペリアの現在の社会について考え、それを皆にとってより公正で調和の取れたものにする方法を思い巡らせていた。 考え事にふけっていると、風のエレメントを持つエスパーの友人グルコ…

    続きを読む

  • 知者不惑

    知者不惑

    ヴァティが知恵のカタチとなった時、彼女は深い謙虚さに満たされると同時に、自分や他の七つのカタチの前に立ちはだかる途方もない使命に対して、混乱も感じていた。 「私たちには、この世界を、すべての人にとって…

    続きを読む

  • 是非善悪

    是非善悪

    七つのカタチにとって、ようやくすべての者にとって公平な社会を築こうとすることは、決して簡単なことではありませんでした。 何世紀にもわたって築かれてきた仕組みの惰性であれ、それを構成する人々の意識の惰性…

    続きを読む

  • 飛花落葉

    飛花落葉

    混沌の戦争は、少なくとも一つのことを明らかにした。それは、命の儚さだった。 この戦争が惑星にもたらした影響は、かつてないほど深刻なものだった。 なぜなら、魔法の使用は、エーテルと呼ばれる惑星の生命の源…

    続きを読む

  • 閑雲野鶴

    閑雲野鶴

    空に穏やかに漂う雲のように、あるいは自由で無邪気な自然のように、物質世界から離れた生き方がエスペリアではますます好まれるようになっていた。 魔法の過度な使用は、確かに気候を永久に不安定にし、惑星の生命…

    続きを読む