すべてのエスパーの中には、この影が存在していた。そして、意識的に行動しないときには、そのエスパーに代わって行動していた。
カオス戦争を終わらせたスターダストが発見されるまで、その存在は気づかれることがなかった。しかし、この影こそが、それまで彼らの文明を築いてきたものだった。
この影は、自らの宿主に目先の利益を優先させるため、長期的な結果を意識しない、自分自身の姿を映したような社会をつくり上げていた。
しかし、この影を責めることはできなかった。それが、ただそのように働くものだったからだ。
一方で、今やスターダストがすべての者に知られるようになり、惑星の生態系や異なるエレメント間の争いにもたらす結果を理解したにもかかわらず、なおもその影に行動させ続けることは、まさに狂気と考えられるかもしれなかった。
もちろん、自分の影を手なずけることは、簡単でも自然なことでもなかった。それには、惑星に暮らすすべてのエスパーの努力が必要となる。
例外なく。
なぜなら、それは一人ひとりが自ら取り組まなければならず、他の誰にも代わってもらうことのできない仕事だからだ。
意識のカタチであるエクレアは、すべての者が取り組まなければならないこの努力について、長い間考えを巡らせた。
「本当に、可能なのかな……?」
知恵のカタチであるヴァティが答えた。
「スターダストは、もうすべての者に知られています。魔法の使用が惑星の生態系にもたらす被害についても、理解されています。エスパーたちには、今や変わるために必要なすべてがそろっています。いつものように、私たちにできるのは、道を示すことだけです。彼らがどの道を選ぶのか。それを知ることができるのは、未来だけでしょう……」








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