時間をかけること

混沌の戦争の始まりに先立って起こった出来事には、どこか既視感があった。

エレメントたちは皆、新たな技術の開発競争に熱中していた。その技術は、一方では世界支配の欲望を満たし、もう一方では不死への夢を追い求めることを可能にするものだった。

時間のカタチであるシャラは、この文明が再び、自分たちだけでなく惑星全体の生態系にも害を及ぼしている様子を、悲しみとともに見つめていた。

「もし彼らが少しでも時間をかけてくれたなら…」

彼女はそう思った。

それでも、より公正な世界を求める小さな声があちこちで上がり始めていた。その世界は、今まさに向き合わなければならない本当の課題に、ようやく目を向けるものだった。

しかしその課題は、利益の追求とその拡大ばかりを求める指導者たちによって、後回しにされていた。どれほど大きな代償を払うことになろうとも。

その小さな声たちは、この瞬間が極めて重要であることを理解していた。そして、正しい問いを立て、ともに考え、その解決に真剣に取り組むための時間を持つことが不可欠になっていることも。

それは彼ら自身のためではなかった。なぜなら、その結果が表れるのはこれから何年も先のことだからだ。

未来の世代のために。

まだ生まれてもいない、自らの意見を述べることすらできない者たちに、彼らはどのような世界を残そうとしているのだろうか…

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