火の国の小さな犬、バンジェルは、自分が取り組んでいることが本当に物事を変えられるかもしれないという希望と、社会の仕組みの惰性があまりにも強いのではないかという不安の間で揺れていた。
けれども、彼にはひとつ、確信していることがあった。考える人たちが行動しなければ、結局、何も変わらないということだ。
避けられないこともあった。それは確かだった。
地球の資源には限りがある。それは物理的な現実だった。
けれども、その資源がどのように利用され、そして世界中の人々にどのように分配されるのかということは、避けられないものではなかった。
だから、人々が感じている格差も、決して避けられないものではなかった。
けれども、一人の人間という規模では、それがそう見えてしまうこともあった。なぜなら、大きな集団の動きが持つ力は、一見すると変えることなど不可能に思えたからだ。
それでも、何世代もかけて姿を現していく小さな種のように、バンジェルは、個人の責任を未来のための行動だと考えていた。
行動することが必ずしも自分を幸せにするわけでも、今生きている世界を変えるわけでもないとしても、それは長い目で見れば、起こりうる結果をもたらす。


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