生態系を見失うこと

物事に気づくためには、いつものように、まずそれに関心を持つこと、そして時間をかけて理解しようとすることが必要である。

残念ながら、ほとんどのエスパーたちは、その二つをやめてしまっていた。特に、自分たちの惑星エスペリアの生態系については。

世界中で魔法を使うことによって成し遂げられた、彼らの文明の並外れた発展は、彼らが本来そこで暮らしていた生態系そのものを見失わせていた。

そして、それまでの彼らの発展は、自然との衝突がなかったわけではないものの、まだそれ以上のことを行う手段を持っていなかったため、比較的穏やかなものだった。しかし、魔法の発見によって、広大な地域を作り変えることが可能となり、自然の景観は工業地帯へと変えられていった。

生態系への影響を考えない者たちが、その技術的偉業を誇らしげに称えていた。

生態系とは、あらゆる生命あるものと同じように、昼と夜、季節、活動と休息の循環によって、均衡を必要とするものである

しかしその生態系は、やがてエスパーたちでさえ大きく異なる存在となる種族によって、さらに乱されることになる。

それは今なお知られていない種族でありながら、生きとし生けるものが共有する均衡への必要性を持たない存在だった。

エスパーたち自身が、尽きることのない虚栄心とエゴの追求の中で、ゼロから創り出した種族だった…

コメント

コメントを残す


最新の物語

  • 主客転倒

    主客転倒

    混沌の戦争の終わりにスターダストが発見されたとき、バランスのカタチであるアトマの誕生は、私たちが今語り継ぐ平和な世界へとエスペリアを変えた啓示だった。 異なるエレメントのエスパーたちは、互いについてか…

    続きを読む

  • 遠慮近憂

    遠慮近憂

    エスパーたちは、未来を最優先に考えるために生まれた存在ではなかった。 彼らは多くの点で人間と似ており、食べ、休む必要があった。彼らの惑星エスペリアもまた、周囲を回る星を持ち、昼と夜の周期が生まれ、それ…

    続きを読む

  • 平穏無事

    平穏無事

    グルコとカモノハシの仲間であるチャチャは、エスペリアがどのようにしてついに平和が行き渡る惑星になったのかを考えていた。 「何千年ものあいだ戦争があったのに、どうして今まで起こらなかったの?」とグルコは…

    続きを読む

  • 全身全霊

    全身全霊

    この One Daily Tale の章は、最初、多くの議論をエスパーたちの間に巻き起こした。それまで彼らは、スターダストの存在も、その育て方も、それがどのように自分自身をより深く理解する助けになるの…

    続きを読む

  • 牛飲馬食

    牛飲馬食

    健康のカタチであるケンコは、ほとんどのエスパーが最初は彼女の言葉を聞きたがらないことを、よく分かっていた。 なぜか?それは、ひとたび贅沢の安らぎや、アルコールによる依存を味わい、毎日食べられることさえ…

    続きを読む

  • 疾風迅雷

    疾風迅雷

    カオス戦争の終わりは、五つの偉大なエレメントが最も強力な魔法を一度に共に使ったときに訪れ、エスペリアの歴史において初めて、スターダストの存在が明らかになった瞬間だった。 その時から世界は、自らの惑星を…

    続きを読む

  • 我田引水

    我田引水

    One Daily Tale の教えがエスペリアのすべてのエスパーにとって共通の教育の書となった今、その原則に従うことは、ごく自然で当たり前のこととなっていた。 しかし、生まれたばかりのエスパーは皆、…

    続きを読む

  • 和魂漢才

    和魂漢才

    エスペリアがついに平和を取り戻すと、五つの異なるエレメントが協力し、知識や技を分かち合うことは自然なこととなった。 まだ争いの中にあった頃、彼女たちは憎しみや他者への恐れに目を覆われ、自分たちの土地を…

    続きを読む